このシステムの説明書
役割と思想
このシステムが「何をする道具で、何をしない道具なのか」。
そして現行の見積ソフト「電気ボックス」とどう役割を分けるのか。
判断に関わる方が、誰でも同じ理解に立てるようにまとめました。
ひとことで言うと
これは、電気ボックスを置き換えるものではありません。
電気ボックスをより速く回すための「前さばき」——
内訳書の手入力を肩代わりし、見積のたたき台をExcelで用意する道具です。
積算の仕事は「内訳書を読む → 材料を探す → 部掛・単価を当てる → 数量を掛ける」の繰り返し。
このうち探して当てる手作業をAIが引き受け、人は判断に集中する。それがこのシステムの役割です。
背景 ― なぜ、これが必要なのか
いま起きていること
- 担当者が内訳書を見ながら、材料・部掛・仕入を1行ずつ手入力している
- 大分類70→中分類→品目→太さ→施工方法と階層が深く、1材料を探すのに時間がかかる
- 同じ材料でも施工方法で部掛が変わり、都度たどり直す
- 積算のやり方が特定の担当者に依存し、他の人が引き継ぎにくい
- 入札は精度が命。手入力のたびに転記ミスの不安がつきまとう
このシステムが変えること
- 内訳書を読み込むと、材料マスタと自動照合して部掛・単価を引き当てる
- 表記のゆれ(全角/半角・言い換え)を吸収し、確からしい行を自動確定
- 迷う行だけ「要確認」に候補付きで出し、人は選ぶだけ
- やり方をAIに載せることで、担当者依存を仕組みに移す
- 全行に計算根拠を残し、数字の裏付けが取れる状態にする
思想 ― 4つの原則
なぜ、この作り方をするのか
1
既存の資産を活かす(置き換えない)
電気ボックスに蓄積された20年分の部掛・単価は、会社の財産であり精度の源泉です。
作り直さず、そこへきれいなデータを渡すことに徹します。だから連携の接点はExcel。既存を壊しません。
2
小さく始める(一気に作らない)
大きなシステムを一度に作ると失敗します。まず「効果が出る一点」——
内訳書→見積ドラフト——だけを動かし、実データで確かめながら育てます。今日見ていただくのは、その最初の一歩です。
3
例外は人、定型はAI
AIに全部を任せません。確からしい定型はAIが自動確定し、迷う行は自動で決めず人に渡す。
入札用途では「間違って合わせる」より「人に聞く」ほうが安全だからです。主導権は常に担当者にあります。
4
根拠を必ず残す
全ての行に「どのマスタ品目・どの部掛・どの式で出したか」を記録します。
数字を後から説明できること。それが入札のトレーサビリティであり、信頼の土台です。
役割分担 ― 誰が何をやるのか
内訳書から提出まで、このシステム・人・電気ボックスがバトンを渡し合います。
このシステム(前さばき)
探して・当てて・下書く
- 内訳書を読み込む
- 材料マスタと自動照合
- 部掛・単価で積算
- 見積ドラフトをExcel化
→
人(担当者)
迷う所だけ判断
- 要確認を候補から確定
- 下請材の別計上を判断
- 方針・金額の意思決定
→
電気ボックス(本番)
仕上げて・出す
- Excelを取り込む
- シミュレーション・調整
- 帳票・請求・提出
🔗
つなぎ目はExcelです。電気ボックスの「エクセルからの貼り付け機能」で取り込む前提のため、
既存の運用を変えずに差し込めます。
「代替」ではありません ― よくある誤解
「AIで見積ソフトを置き換えるのか?」とよく聞かれますが、答えはいいえです。
電気ボックスは多機能な本番ソフト。このシステムはその入口の一工程だけを担います。下表がその範囲の違いです。
つまり担うのは全体のごく一部。けれどその一部が、いちばん時間のかかる手入力です。
そこを速くするのが、費用対効果でもリスクでも、いちばん理にかなった一手です。
これまでと、これから
フェーズ1いまここ
内訳書→照合→積算→Excel出力の「動く実感」。本サイトのデモがこれです。
いまはサンプルデータ・仮の係数で動いています。
フェーズ2次
実データ(5万行マスタ・過去10案件の内訳書/見積/原価)を投入し、
掛率・粗利・諸経費の計算方法を実案件で検証して確定。照合精度を本物にします。
スキャンPDFの数量読み取り(AIの二重チェック付き)もここで。
フェーズ3将来
電気ボックスのExcelマスタ入出力と本格連携し、実部掛で精度を上げる。
必要に応じて操作補助まで。あくまで連携の深化であって、置き換えではありません。
安心のために
🔒
情報は外に出ません
照合も計算もこのブラウザの中だけ。内訳書や仕入価格が外部サーバーへ送られることはありません。
🧾
数字に裏付け
全行に計算根拠。入札で問われても「この部掛・この式」と即答できます。
🧭
主導権は人に
迷う行はAIが勝手に決めず、必ず人の確認を挟みます。暴走しない設計です。
まずは、動くところを見てください。
思想は、動いて初めて腹落ちします。サンプルで1分、体験できます。